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涼風家シネマクラブ■ガス人間第一号

監督/本多猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/三橋達也、土屋嘉男、八千草薫、佐多契子、左 卜全、ほか。
1960年/92分/日本

 東宝特撮映画では「ゴジラシリーズ」などの怪獣もの以外にも特撮シーンをふんだんに使った作品がつくられている。中でも「〇〇人間」と題された作品は数本あり、シリーズという明確な名称はないが、シリーズ作品として認識されている。本作『ガス人間第一号』はそんな作品の一本だ。
 鍵のかかった銀行の金庫室から数百万の現金を奪って姿を消した銀行強盗。犯人を追う刑事たちを尻目に3度目の犯行を予告してくる犯人だが、逮捕してみると真犯人だと名乗る男が現れ、鍵のかかった金庫室から逃げるのを刑事たちの前で再現して見せる。男は自分の体をガス状に変化させることができるのだった。

 ガス人間とマスコミによって名付けられた水野という男は、刑事たちが犯人と関わりがあるとにらんだ日本舞踊の家元である女性と関わりがあり、奪った金で発表会を開こうとしていた。
 自ら犯人だと名乗り、刑事たちの目の前で銀行員や刑事のひとりの生命まで奪ったガス人間だが、正体がわかっても捕らえることができないまま警察も手をこまねく。

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涼風家シネマクラブ■透明人間

監督/小田基義 撮影・特技指導/円谷英二
キャスト/河津晴三郎、三條美紀、土屋嘉男、高田 稔、ほか。
1954年/70分/日本

 東宝が『ゴジラ』に続いて制作した特撮作品で、のちの『ガス人間~』や『液体人間』など「変身人間シリーズ」の先駆的作品とされている。
 透明人間というアイデア自体は小説、また海外の映画からのものだが、第二次大戦中の日本軍の秘密特攻部隊として作られたものと設定。透明化する理由も科学的な説明がなされている。
 観客の興味としては、透明人間の映像的な表現だと思うが、合成もよくできていて感心した。もちろんこれはモノクロ作品ということも功を奏していたと思う。
 またストーリー自体も、透明人間の悲哀がよく描かれていて心に残る名作といっていい。
 このあと東宝特撮作品には頻繁に登場する土屋も、新聞記者役で登場し、前半では土屋が主役かと思うくらいの活躍ぶりである。のちに『ガス人間』として登場するのも、あるいはこの作品が伏線になっていたのかもしれない。

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涼風家シネマクラブ■フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ

監督/本田猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/ラス・タンブリン、水野久美、佐原健二、ほか。
1966年/88分/日本

『フランケンシュタイン対地底怪獣』の続編として知られる本作は、内容的には姉妹編にあたる。というより『フランケンシュタイン~』の別ヴァージョンといってもいいだろう。
フランケンシュタインの存在自体は前作に準ずる設定と思われるが、研究所を逃げ出したあとはその行方は知れず、サンダとして姿を現す。また海で成長したガイラはサンダの体の一部(細胞)が成長した姿である。サンダとガイラは兄弟として紹介されることが多いが、実際には自身のクローンとも言うべき存在なのである。
 ところで、海外版では「フランケンシュタイン」という名詞は登場しない(ガルガンティスと呼ばれている)。これは造形も含めて版権の問題からユニバーサル映画の「フランケンシュタイン」が使えなくなったことに関連するのだろう。また主演もニック・アダムスからラス・タンブリンに変わり、日本のキャストも高島忠夫から佐原健二に変わっているので、正当な続編として作られなかったのはむしろよかったのかもしれない。
 前作では心優しいフランケンシュタインに対して人食いのバラゴンという図式だったが、今回はガイラが人を食うシーンが何度か登場している。

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涼風家シネマクラブ■フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)

監督/本田猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/ニック・アダムス、水野久美、高島忠夫、ほか。
1965年/94分/日本

 本作はもともと『キングコング対ゴジラ』に続く、対ゴジラ作品として企画がスタートしたもので、紆余曲折ののち本作が完成した。またエンディングを始め複数のシーンで追加や削除といった編集されたヴァージョンがあり、いわゆる国内版と海外版というヴァージョン違いが顕著な作品でもある。
 前半では、冒頭のシーンを含めフランケンシュタインが登場する映画にふさわしい怪奇色が濃厚な演出となっていて、すでに子ども向けになっていた「ゴジラシリーズ」とは一線を画する仕上がりと言っていいだろう。
 フランケンシュタインは不死身の怪物であり、タンパク質の供給さえあれば体の一部であっても生き続けることができる。また本作では最初心臓だけだったものが人間の姿にまで成長するのだが、この心臓はフランケンシュタイン博士によって作られた怪物のものであり、つまるところユニバーサル映画に登場したフランケンシュタインの怪物の心臓から復活したものという設定になるわけである。

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涼風家シネマクラブ■緯度0大作戦

監督/本田猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/宝田 明、岡田真澄、ジョセフ・コットン、リチャード・ジェッケル、リンダ・ヘインズ、大前 均、シーザー・ロメロ、ほか。
1969年/89分/日本

 本作品は、東宝とアメリカの制作会社による合作としてスタートしたが、制作途中でアメリカの会社が倒産。以後東宝がすべての権利を有する形で制作進行され、公開に至った。
 特撮や怪獣ファンからは、グリフォンやコウモリ獣人が登場する作品として知られていると思うが(いや、アルファ号などの潜水艦もなかなかいいのですが)、なかなか本編をみる機会の少ない作品という印象も強い。
 公開当初は外国人俳優のセリフなども声優が吹き替えたものが使われ、70年代には「東宝チャンピオンまつり」で短縮版も上映されている。

 ストーリーは、ジェット機が上空のジェット気流を利用しているように、潜水艦も海流を利用できないかという調査のため、深海調査船で日本人、フランス人ふたりの科学者とアメリカ人の記者が太平洋の海底で調査を始めたとき、海底火山の爆発により潜水球は調査船からのワイヤーも切断され遭難。怪我をした3人を救出したのはたまたま海底火山の観測にきていた潜水艦アルファ号であり、そのアルファ号は緯度0地点にある海底都市からやって来たというのであった。しかもアルファ号の進水は1800年代。艦長は200歳を超えているというのである。フランス人科学者の治療のため海底都市に向かうアルファ号を、黒鮫号という潜水艦が攻撃を仕掛けてくる。この黒鮫号はマリクという私利私欲のために科学を悪用する、アルファ号の艦長とは敵対する人物によって行動しているのだった。そう、地上の人間たちの知らないところで、緯度0の海底都市とマリクの島との間で長年にわたる攻防が繰り広げられてきていたのだ。

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涼風家シネマクラブ■日本誕生

監督/稲垣 浩、特技監督/円谷英二
キャスト/三船敏郎、司 葉子、香川京子、鶴田浩二、平田昭彦、ほか。
1959年/180分/日本

 本作は昭和三十四年度の芸術祭参加作品であり、東宝映画1000本目の記念作品でもある。作品のスケールも大きいが、二部構成、合計180分という大作となっている。
 実はこの作品を観たのはDVDになってから。
 これまで特撮や怪獣関連の書籍などで知っていた本作のイメージといえば三船敏郎演じるスサノオノミコトとヤマタノオロチの対決くらいのもので、特撮シーン自体もあまりないのだろうと思っていたのだが、これはとんでもない誤解で、冒頭のシーンから特撮であり、全編特撮や合成を多用した作品だった。また特撮シーン以外でもロケシーンとスタジオ撮影をうまく組み合わせて画面のスケール感を出している。
 三船敏郎は主人公ヤマトタケルと映画の中で語られる神代の時代のスサノオノミコトの二役。ほかに志村 喬や東野英二郎、三木のり平、榎本健一などそうそうたるメンバーが出演し、宝田 明、久保 明も出演している。
 雑誌や書籍で見ていたヤマタノオロチのスチールは、ゴジラシリーズなどの怪獣と比べて貧弱な印象があったのだが、本編で見るとそのようなことはまったくなく、巨大な大蛇とスサノオとの対決を堪能できる。

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涼風家シネマクラブ■大怪獣バラン

監督/本多猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/野村浩三、園田あゆみ、千田是也、平田昭彦、村上冬樹、土屋嘉男、山田巳之助、伊藤久哉、田島義文、桐野洋雄、ほか。
1958年/87分/日本

 原作を黒沼 健、脚本を関沢新一が担当した作品。
 当初はアメリカでのテレビ放送のため制作されたが、放送自体がキャンセルされたため、スタンダードフィルムの上下をカットしたシネスコサイズにした上で劇場公開された(名称は「東宝パンスコープ」とされ、本編冒頭にもその表示がされるがその名称は本作のみ)。
「バラン」という怪獣はそのネームバリューのわりには本編を見たことがないというファンも多いのではないかと思う。いや、これは個人的な感想なのだが。

 怪獣ブームの中、いわゆる「怪獣図鑑」などでも紹介されることの多かったバランだが、紹介されるスチールはたいてい「ゴジラシリーズ」の『怪獣総進撃』からで、映像もこちらで見たという人が圧倒的に多い印象がある。というのも初登場である本作『大怪獣バラン』がモノクロ作品であるためにテレビ放送される機会が極端に少なかったというのが理由として考えられる(すでに『空の大怪獣ラドン』や『地球防衛軍』がカラーで制作・公開されていたことを考えれば、テレビ放送を前提としていなければこの『大怪獣バラン』もカラーで制作されていただろう)。
 個人的にも好きな怪獣である「バラン」だが、上記のような理由で映画本編を見る機会に恵まれず、DVDで初めて鑑賞することができた。

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涼風家シネマクラブ■空の大怪獣 ラドン

監督/本多猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/佐原健二、白川由美、平田昭彦、ほか。
1956年/82分/日本

『ゴジラ』に続く大怪獣として、怪奇実話などで知られる作家、黒沼 健に原作を依頼して誕生した作品。ちなみに東宝特撮作品では初のカラー撮影でもある。
 原作にあたる黒沼 健の『ラドンの誕生』は映画公開に先だって「中学生の友」昭和31年10月号の付録として発表されたが(映画公開は同年の12月26日)、香山 滋が『ゴジラ』の小説版でしたように、黒沼も主人公を少年に設定するなど映画本編とはところどころ違う点もある。また小説版では古代生物であるラドンが現代に蘇る理由として地球の温暖化を大きく取り上げているが、映画本編では理由として弱いと見たのか、「地球が温暖化しているようだ」というセリフにとどまっている(加えて平田昭彦演じる古生物学者の推論として核兵器の影響をあげている)。

 ストーリーは、九州・阿蘇山近くの炭鉱に始まり、炭鉱に事故が起こり、行方不明者や捜索に入った人々が鋭い刃物のようなもので殺されているのが発見される。行方不明となっている男のひとりが犯人と目されたが、実はメガヌロンという古代昆虫の幼虫の仕業だったことがわかる。
 炭鉱内でメガヌロンを退治しようとしたとき落盤が起こり、主人公である河村は行方不明となってしまう。ところがしばらくして阿蘇山付近で起こった深度の浅い地震によってできた陥没地帯で河村は発見される。しかし河村は記憶をすっかりなくしていたのだった。

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涼風家シネマクラブ■モスラ

監督/本多猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/フランキー堺、小泉 博、ザ・ピーナッツ、香川京子、ジェリー伊藤、ほか。1961年/101分/日本

 ある意味ゴジラよりもそのイメージが固定してしまっているのがモスラではないだろうか。本作はその初登場作品である。
『ゴジラ』『空の大怪獣ラドン』に続いて制作された本作の原作は中村真一郎、福永武彦、堀田善衛の合作(連作)による。
 ティラノサウルス型のゴジラ、翼竜のラドンなど爬虫類・恐竜のイメージから離れ、モスラは巨大な昆虫になった。卵から幼虫が誕生し、繭を作って成虫になるというモスラの変化も本作のアピールポイントになっていた。
 またファンタジックな世界観を打ち出し女性を中心にしたファミリー層の観客も意識したようだが、フランキー堺やザ・ピーナッツなどのキャスティングにもそれはうかがえる。
 それにしてもフランキー堺の存在感は大きい。確かにモスラの映像はそれなりにインパクトもあり、登場シーンも少ないわけではないのだが、ドラマシーンの印象が格段に強い。加えてザ・ピーナッツの歌がそれを後押しする形でドラマを盛り上げる。また『ゴジラ』では山根博士や芹沢博士の苦悩には触れられていたがもうひとつ踏み込めていなかった感があったが、『モスラ』では登場人物たちの心情もそれぞれに描かれているように感じられた。

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